フィリピンは人口の1割もの人々が他国に働きに行く出稼ぎ大国。ここクアラルンプールにもかなりのフィリピン人が働いています。KL中心部に在住フィリピン人を当て込んだ食品店や料理店が多いフィリピン・ビルがあるので行ってみました。いつ行っても良いのですが、先だってフィリピン旅行に行ってきたので見えるものが少し違っていました。
フィリピン・ビルはどこにあるの
観光地であるKLのチャイナタウンはLRTパサースニ駅の近く。チャイナタウンの南北に中華門がありますが、北側中華門の斜め向かいにあるビルが Kompleks Kota Raya ビル。4階まである小さな店が集まった総合商業施設ですが、ここにフィリピン系の店が多く入っているのです。


これがフィリピン食材です。

ビルの1階(マレーシアだとG階)にはスマホ屋が多く、フィリピン・ビルとは気づきにくい。
でも3軒ほど食料品店があり、その名前や販売品から「あれ、フィリピンの店なの?」と気づくことになります。
PINOY(ピノイ)はタガログ語でフィリピン人男性の愛称、女性形はPINAY(ピナイ)です。
SARI SARI STORE はフィリピンの住宅地などにあるすごく小さな雑貨店のことです。
食品店は全館で7~8軒あります。


・パンシット・カントン…フィリピン料理も中華の影響を受けていますが、麺類はそんなに普及していません。一番目広まっているのが焼きそば風のこれで、カントンは「広東」なのでしょうね。
・ナタデココ… 直訳すれば「ナタのココナッツ」、ココナッツミルクに酢酸菌の一種ナタ菌を入れて発酵させると食物繊維セルロースをつくるため、あの独特の食感を生みます。日本でも1993年ごろから大ヒット。


・トヨ(フィリピン醤油)…意外にもフィリピンの調味料の主役は醤油。アドボ(肉の醤油煮込み)などに活躍します。日本の物より塩気が強い感じ。
・エデンチーズ…スペイン、アメリカという欧米文化圏の支配下にあったせいかフィリピン人はチーズ大好き。特にこのプロセスチーズはフィリピンのどこでも見ます。常温保存OKというのが何だか怖いけど。


・カップヌードル…なぜこれがフィリピンの味? でもものすごく普及していてフレーバーも豊富。ミニサイズなのはミリエンダ(おやつ)文化に合わせたのかな。
・タンジュース…粉末ジュースだがどこにでもあり国民飲料と呼んでも良いくらい。ちなみにマレーシアにも大袋で売っているのですが、少し違うような気がします。


袋スナック菓子も沢山。でもこれは専門外でフィリピン旅行時も食べませんでした。ご飯、スナック、お菓子を食べまくるので精一杯。


ほとんどの食品店は乾物販売のみですが、一軒だけ生鮮食品店もありました。でも野菜や果物はフィリピンもマレーシアも同じような物。ピンクの卵が???ですが、アヒルの塩漬け卵です。同じ様なものはマレーシアにもあり、漢字で鹹蛋(シェンタン)、中華食品店にあります。


これがフィリピンのスナック・お菓子です
「フィリピン人は1日に5回食べる」と言われていますが、食間にミリエンダと呼ばれるおやつを食べる習慣があるため。フィリピンの街はミリエンダ用のスナック(軽食)やお菓子を売る店や屋台が沢山あります。
・バロット…フィリピンのスナックというか奇食の代表格。アヒルのゆで卵なのですが、孵化寸前の卵を使うので見た目がすごい。でも味はごく普通で「ゆで卵とゆで鶏肉のミックス」というそのままの味。
ちなみに滋養強壮効果の他に精力剤としての効果もあると言われており、おじさん達がよく食べています。日本でも江戸時代に鶏卵は同様の効果があると信じられていました。


・チキン・イサウ…スナックケースの上段に並ぶのはフィリピンの焼き鳥。鶏の腸(イサウ)など珍しい部位が使われています。
・クエック・クエック…オレンジの衣はウズラの卵の揚げ物。一見串揚げのようですが、揚げてから串に刺すのでちょっと違うかな。醤油風味ソースなどをかけていただきます。


・ルンピア…一番普及している中華系の春巻。野菜系のルンピアと肉系のシャンハイに分かれます・
・ロンガニーサ…豚肉のソーセージ、現地の市場では腸に肉を詰めて作っていました。


・チチャロン…揚げせんべいのように見えるが、実は豚皮を揚げた物。パリッとした食感は豚皮とは思えない。スペイン発祥なのでメキシコや南米の一部でも食べています。
・マニ…揚げピーナッツ。味付けは様々だがトウガラシ+揚げニンニクが美味しい。


フィリピンの主食は米ですがスペインの支配下だったためパンも伝わっています。パナデリアというパン屋が様々なパンを販売。コタラヤでもフィリピンで見たことのあるパンを売っていました。
・パン・デ・サル…朝食の定番になる小型パン、スペイン語で「塩のパン」です。


・トゥロン…バナナが入った揚げ春巻にキャラメルをからめました。フィリピンお菓子で一番好き。
・甘く味付けしたもち米を葉に包んで蒸した菓子が多い


・プト…米粉で作った蒸しパン、チーズが載っています。
・クチンタ…もち米粉、ココナッツ、ヤシ砂糖の茶色い蒸し菓子
・キャッサバケーキ…キャッサバ粉で作ります


これがフィリピン大衆食堂です
東南アジアに多い大衆食堂の形式があります。皿やバットに沢山のおかずが並んでおり、好みの物を選んで米飯とセットにしていただくというもの。マレーシア、インドネシアではナシ・チャンプル、ベトナムはクアンコム・ビンザン、中国だと経済飯などと呼ばれています。


世界のB級グルメ/06 ナシ・チャンプル in マレーシア に移動します。
世界のB級グルメ/17 (クアン)コムビンザン in ベトナム に移動します。
フィリピンのそれはカレンデリアと呼ばれ、フィリピン・ビルには10軒近くありました。


カレンデリアはこんな店です
・副菜は少なく主菜+ご飯、という丼物屋的感覚。
・主菜は少ないと5品くらい、多くても10品。フィリピンだとその倍はありますが、KLではこんなもの。
・辛い料理はほとんどありません。辛さが欲しい時は卓上の辛味調味料で調節。
・醤油味が多いが甘辛の辛の方が強く、日本人にはしょっぱい物も多ある。
・KLの他の外国料理店と同じく、ローカル食より少し高めの値段設定です。

現地にいた時も思いましたが、フィリピン人は肉だけガンガン食いたがり、野菜はホドホドという感じ。平均年齢27歳の国はちがうなあ。ちなみに日本は50歳です。


1階のカレンデリアでお昼ご飯をいただきます。豚肉と野菜の煮物は甘辛で美味しい、でも油脂分は多め。15リンギッ(¥600)でナシ・チャンプルーより少し高い感じでした。



フィリピンに行く前だと「珍しい食べ物が多いね」で終わっていたでしょう。でも現地に行って、調べて、食べた後だったので理解も進みました。
思っていた以上にフィリピン食材・スナック・ご飯が豊富で立派なリトル・フィリピンです。
※ 海外旅行記NO67 フィリピン・ルソン島北部とマニラ① バナウエ、ボントック編 公開しました。

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