21回目となる MIHAS ( Malaysia International Halal Showcase(マレーシア国際ハラール・ショウケース )はイスラム教徒が飲食できるハラール食品に関する見本展示・商談・シンポジウムなどを目的とした催し。今年は 9/17~9/20 に開かれ、基本その道のプロしか入れませんが最終日のみ一般公開されています。
最終日は大勢の一般客が訪れ、様々なブースで提供される試食を楽しみ、気に入った品を購入したり、試供品をもらったりしています。一回りするだけで3~4時間はかかる会場で試食をしてみました。

ハラール(Halal)はアラビア語で「合法、許される」を意味し、ムスリム(イスラム教徒)が飲食可能な物。反対語は「違法、禁止」を意味するハラーム(Halam)です。
イスラム教国では自国で販売される食品にハラールマークをつけることが多い。マレーシアでは JAKIM(ジャキム、マレーシア連邦政府総理府イスラム開発庁)が担当しており、食品や食堂にそのマークを見ます。
日本の食品をマレーシアに輸出する際はハラール認証を受けないと難しい事があります。
※ MIHAS のHP はこちら、昨年のようすは次をご覧ください
2024 MIHAS で4時間も試食をしてみた に移動します
MIHAS への行き方は
MIHAS が開催されるのはKL郊外の高級住宅地モント・キアラの東側にある総合展示会場 MITEC(Malaysia International Trade and Exhibition Centre)。クアラルンプール中心部から渋滞しなければ車で20~30分程度。
ですがMRTなど市内鉄道は通じておらず、公共交通機関はバスのみ。トラタロウは自転車で行っていました。
最近トラタロウは市内を走るRapid KL バスを使うことを覚えまして、MITEC へもマスジッド・ジャメ駅から乗れる 851番バスで行けることを発見。
今年の MIHAS はバスで行くべくマスジッド・ジャメ駅へ。ところが30分間隔で運行されているバスが待てど暮らせど来ません。
Rapid KL バスのアプリで運行状況を調べてみたら、なぜか運行されていませんでした。仕方がないので自転車で行きました。



MIHAS は一般客の入場は無料ですが、スマホを使った登録が必要です。会場に登録ブースがあるので、必要事項を入れて自分のQRコードを作り、プリンターに読み込ませれば入場カードが出てきます。
事前に登録を済ませておけば読み込み・印刷だけでOK。
MIHAS のHPには「短パン・サンダルはダメよ」とドレスコードの注意がありますが、最終日の一般客には関係無いみたい。

レベル3会場は各州とマレーシア企業の出展
登録ブースのあるレベル3はマレーシア13州の特産物紹介やマレーシア企業の出展です。マレーシア人が好む飲食物が分かります。


トラタロウが好きなバターケーキのメーカーも出展していました。販売もしていますが1箱13リンギッ(¥455)と高いぞ。買いませんか?と問われ「いつも10リンギッ以下で買っているよ」と答えると苦笑いしていました。


イスラム教徒が多いマレーシアでは、豚は華人(中国系)しか食べません。肉と言えば鶏肉が主流で牛肉はお高め。もっと高級品扱いが羊肉みたい。マレー語で Kambing です。


マレーシアの田舎(カンポン)をイメージさせるようなデコ。中央上は伝統凧、真ん中には世界最大の花ラフレシア。さすがに田舎に行けばあるとは言えませんが。


3レベルの一角にはステージキッチンが設置され、シェフが目の前で試食品を調理をしてくれます。
司会がマイクを持って盛り上げていますが、しきりに「Umami」という言葉を連呼。「うま味」がマレー語にも入ってきつつあるようですが、ここの主催が「味の素」だからかな。
味の素は古くからマレーシアに進出している日系企業で2022年には60周年をむかえました。

レベル2は外国企業の出展
今年は38ヶ国が参加の模様。

レベル2会場には参加国の国旗を配したパネルが飾られています。でも不自然な空白を発見。アルファベット順のTのあたりで、昨年の画像と見比べるとTAIWAN(台湾)かも。なんで急に消えたのか、今年はバカに中国企業の出展が多い、近年の台中関係は、と想像をたくましくしてしまいます。

アラビックな民族衣装のお兄さんがいるブースあり。サウジアラビア、クウェート、カタールなど産油国で食物輸出のイメージは薄いが、イスラム教徒の好むデーツ(なつめやし)の産地です。


東アフリカの国ジンバブエはブルーベリーの試食を提供。ジンバブエでブルーベリーとはピンとこないが、調べてみると世界輸出用で13位(2022年)と急上昇中とか。気候的に北半球と南半球の端境期に出荷できるみたい。


日本企業の出展、出品は JETRO(日本貿易振興機構)がまとめているようだが、出品のひとつに???。
仙台麩という極めてローカルな食品を発見したのです。トラタロウは実家が仙台なので、かろうじてその存在と調理法を少し知っていましたが、たいがいの日本人には???な食品。これをマレーシア人に売り込むには調理法から伝えないとダメですね。


なんだか不思議なポスターを発見。「中国からマレーシアへ」とあるのは良いが、世界地図アメリカの位置に中国領が描かれていました。


レベル1はマレーシアで活躍する様々な企業です
ここが試食も多くて一番にぎやか。現地法人を持つ日本企業もここに出展していました。

トゲトゲの大きな姿は「果物の王様」と呼ばれるドリアン。東南アジア各国で栽培されますが、ここマレーシアでは特に力を入れています。ドリアン関連製品も多数。


午後3時ごろが来客のピークかな。多いのはマレー系ですが華人(中国系)もかなりいます。あまり自文化以外のイベントに来ないインド系もいました。


日系企業のメジャー所が味の素。かなり古くから進出しており2022年に創立60周年を迎えたとか。
キューピーは2009年の進出だが、かなり力を入れており、食品関係イベントには必ず出展しています。


美味しかった試食品



カップに自分ですくって食べ放題だ


昨年会場とLRT駅を結ぶ無料シャトルバスの存在を知ったので、今年はこれで行こうと思っていました。
ところがHPにその存在が書いていないので今年は無いのかなとあきらめる。ところが会場にきたらあるよ。しかも3路線に増便です。
あとで shuttle bus、MIHASで検索したら出てきました。HPからはたどり着けないページなのか?
自転車ごとパサースニ駅行きに乗って帰ります。


クアラルンプールのイベントは種類によっては参加者が、マレー系主体のものと華人系が主体のものに分かれたりします。またインド系はインド文化・宗教以外のイベントにはあまり参加しません。
MIHAS は珍しく3民族が全部参加しているイベントでした。
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