クアラルンプールの人口の1割ほどがインド人で、その8割ほどがヒンドゥー教徒。光の祭典ディパバリ、ムルガン神の勝利を祝うタイプーサムなど盛大に祝われるヒンドゥー教のお祭りがあります。
1月はインド南部タルミナードゥで盛んな収穫祭ポンガルが祝われます。クアラルンプールのインド人はタミル系が多いので、インド人地区でのポンガルの様子を見てみました。
ポンガル ( PONGAL )はどんなお祭りかな
ポンガルとはインド南部タミルナードゥ州を中心に行われている4日間に渡り祝われる収穫祭です。
初日 …ボーギ・ポンガル(Bhogi Pongal)インドラ神に祈り大掃除をする
2日 …スーリヤ・ポンガル(Surya Pongal)太陽神に祈りを捧げる
3日 …マットゥ・ポンガル(Mattu Pongal)牛など家畜に感謝をする
4日 …カナム・ポンガル(Kanum Pongal)家族やコミュニティとすごす
という感じで、2026年は1/14~1/17にかけて行われました( ヒンドゥー教暦で行うため、西暦に直すと毎年日付が変わります)。
特に大事だという2日目の様子を見にインド人が多い地域に行ってみました。
マスジッド・インディア通り
ムルデカ広場やマスジット・ジャメにも近いここは、昔から栄えるインド人地区(リトルインディア)のひとつです。現在はインド系に人気の金製品店や服飾店が軒を連ねる繁華街。

近年はインドから来る観光客も多いもですが、2024年にこんな事件が発生し世界中に報道されました。
クアラルンプール道路陥没事故現場に出くわしてみた に移動します。
金製品店には「 Happy Pongal 」のバナーが掲げられます。バナーに共通するが何かがあふれそうになった壺が描かれていること。Pongal はタミル語に由来する言葉で「沸騰してあふれる」の意。壺で炊かれたご飯があふれだすのが「豊穣」のイメージなのです。


ポンガル壺をつかったディスプレイが置かれます。


店頭でポンガル2日目の儀式の準備を始める人々あり。この日は壺を使って砂糖・ミルクを加えた甘い粥タイポンガルを炊くのがお約束なのです。


店頭にはお供えもあり、収穫祭なので野菜・フルーツが多いですね。ココナッツ(清浄)、バナナ(豊穣)、ミルク(神聖)など宗教的な意味のある物もあります。
着色された米で描かれるコーラム(砂絵)もあります。大規模なコーラムはディパバリの名物。
2025 KL のディパバリ( ディワリ )を感じてみた に移動します。


お供えの中央・一番下に極めてインドらしい物を発見。キンマという植物の葉にビンロウジュ(檳榔樹)というヤシの実のスライスをのせ、生石灰、香料などを加えてガムのようにかむ嗜好品がインドにあります。インドでパーンと呼ばれるそれはインド周辺国、東南アジア、台湾などに伝わりました。
マレーシアではあまり見ることはありませんが、インド人コミュニティでは売られています。


パーンのミニ知識
・これをかむと軽い覚醒作用があるとか。トラタロウも何度か試みましたが、そのすさまじい味に耐えきれず、覚醒作用までいきませんでした。
・噛むと唾液がでますが飲み込まず吐き出します。化学変化で赤い唾液になります。
・これが普及している国は口腔がんが多いとか。
・インド周辺ではパーン屋台があり、好みに応じて中身を調合してくれます。
・台湾ではきわどい衣装の女の子(檳榔西施という、西施は古代中国の美女)がこれを売るサービス?があります。近年規制が厳しく、なかなかお目にかかれないようですが。
・インド文化圏ではキンマの葉は大変良い物とされ、諸行事・贈り物の際に使われるそうです。
KLセントラル周辺
クアラルンプールのメイン鉄道駅KLセントラル駅周辺は、ブリックフィールズとよばれるインド人地区。
北側にある SCOTT 通りにはハヌマーン神やクリシュナ神などを祀る寺院が4つも立ち並ぶヒンドゥー教寺院の密集地。周辺のマンション群の住人はほとんどインド系かな。このあたりの様子はこちら。
2023ディパバリの夜、ヒンドゥー教寺院に行ってみた に移動します。
行ったのは夕方だったので寺院は閉まっていました。入口に祭礼で飾るバナナの樹やサトウキビ飾りがあるので、朝夕は参拝者が大勢来るのでしょう。


周辺の飲食店や雑貨屋にもポンガル飾りがありました。


KLセントラル駅前の大通り東側にはインド料理店を始めとしたインド関連店が並びます。ここにもポンガル飾りが見られました。



品数は多いがヴェジ物で27RMは高いな



ブリックフィールズのインド人街
KLセントラル駅から南に500mほど進むと左手にブリックフィールズのリトルインディアがあります。
マスジッド・インディアはあまり外国人は来ませんが、こちらは観光地としても栄えています。ここだけインド、という雰囲気なのでオススメの場所。

インド音楽が鳴り響くここは「インドよりもインドらしい街」ですが、ひとつだけ大違いあり。インドの女性はサリーなどのインド服しか着ていませんが、マレーシアのインド系女性はいわゆる「洋服」がスタンダードでインド服はあまり着ません。お祭りや寺院参拝の時ぐらいしか着ないのでは? ポンガルの今日は普段よりインド服を着た女性が多いですね。




普段と違うのが、あちらこちらでポンガル壺を販売中。陶器のそれは焚火にかけると真っ黒にすすけてしまうので、儀式用の使い捨てかな。ステンレス製の常用ポンガル壺もありました。






せっかく来たのでお気に入りの店で夕食をいただく。各種の主食とおかずから自分で選んで取るナシチャンプル店です。ナシチャンプルについてはこちら。
世界のB級グルメ/06 ナシ・チャンプル in マレーシア に移動します。


以前にポンガルの様子を見たときもそうでしたが、割と静かに祝う祭りみたい。
ディパバリやタイプーサムがすごく派手に祝うのとは対照的ですね。2年前の様子はこちら。
2024ヒンドゥー教の収穫祭ポンガルを感じてみた に移動します。

ポンガル最終日の朝にヒンドゥー教寺院が連なる SCOTT通りを通りかかります。各ヒンドゥー教寺院は参拝者でにぎわっていました。

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