2026年6/29 に開通した新LRTであるシャーアラム線は、恒例により7月末まで運賃無料となっています。7/14にクアラルンプール側の始発駅バンダーウタマ駅から終着駅ジョハンセティア駅までの37.8Kmを往復しました。
続いて7/17にはクラン地区の気になる駅で降りて周囲の様子を見てみました。クランはセランゴール州の以前の州都(現在はシャーアラム)であり、クアラルンプールが発展するまではここが英領マラヤ支配の中心地のひとつでした。現在も往時の繁栄をしのぶ古い建物が残っていました。
※ 7/14の様子はこちら
新規開通のLRTシャーアラム線に(無料で)乗ってみた ① イオン・ブキティンギ編 に移動します。
とりあえずクラン中心部まで直行です
前回は始発駅バンダーウタマまでバスで行ってみましたが、あまりにも大回りで効率が悪い。今回は素直にカジャン線で行ったら20分で着きました。ここからシャーアラム線に乗り換え西に25Kmほど行けばクラン地区です。





パサークラン駅( Pasar Klang ) の大きなローカル市場
西に進んでいた線路が大きく湾曲して南に向かう所に赤い屋根の建物群が見えてきます。人口70万以上のクラン地区の胃袋を支えてきた市場です。駅名のパサー(Pasar)は「市場」を意味。
※ マレー語は装飾される言葉が前にきます。「日本人」だとオラン(人)・ジュプン(日本)です。

いくつもの建物があるようですが内部はひとつにまとまっています。中心部に野菜・フルーツ売り場があり、周囲に魚介や肉売り場と分野別に分かれていました。なかなかローカルな感じの良い市場ですね。

マレーシアの市場の魚介コーナーにはエイやら鮫やらが売られています。町の食堂では見たことが無いので家庭は料理に使われるのかな。ちなみに肉や魚介コーナーは床が濡れているので「ウエットマーケット」と呼ばれています。良い靴をはいていってはいけません。
※ クアラルンプールのウェットマーケットの様子はこちら
もうすぐ移転のチョーキット市場へ行ってみた に移動します。


生鮮食品棟の周辺には様々な雑貨売り場。マレー系が中心の市場ですが、華人向け商品コーナーもあり「ご先祖供養」用品などが売られます。


市場の一角に家禽のヒナやエサを売る店あり。大都会クアラルンプールの市場では見かけない店です。鶏ヒナがメインですがアヒルのヒナもいた。小さいのにクチバシがアヒルのそれだな。


市場には猫が沢山います。イスラム教徒は犬を嫌うが猫は大好き。ほとんどがイスラム教徒であるマレー系の市場に猫が多い理由です。エサをあげている人もいました。


ジャラン・メル駅( Jalan Meru )周辺の建物群が良い感じ
パサークラン駅から次のジャラン・メル駅までは1Kmほど。途中に繁華街もありそうなので歩いてみます。


少し進むと小さなチャイナタウンがありました。華人商店街、道教・仏具店、中華料理フードコートが続き、この一角だけ中国の雰囲気です。フードコートには関帝が祀られていました。『三国志』で活躍した有名な武将関羽ですが、死後に道教の神として祀られ魔除け・学問・商売にご利益があるとか。


LRT車内からも見える Klang Parade というモールがあったので寄ってみた。周辺も繁華街だが平日はそんなに栄えていない感じ。表通りと隣接駅は メル通り。かつてはジャワ島からの移民が多く、その聖山にちなんだ名前らしい。


MRTジャラン・メル駅の右手に壮大な建物群。マレーシアの歴史的建築様式には全然詳しくないが、これはイギリス支配時代のコロニアル建築なのかな? クランは英支配の拠点(クアラルンプールは歴史は新しくできたばっかり)だったのでここにコロニアル様式の建物が残っていてもおかしくない。


表通りだけかと思ったら、背後にもコロニアル様式建築が並んでいました。ヨーロッパの建築様式と南国の様式(高い天井やバルコニーなど)をミックスさせた物。どの建物にも屋根にトンガリ帽子の装飾がついており、同じ時代に同じデザインで建てられたと推測できます。


外見がすすけてしまった建物もあるが、再塗装された物はファンタスティックな外見に変身!


ジャムバタン・コタ 駅 ( Jambatan Kota )から旧市街へ
クラン ( Klang ) はその名の通り、クアラルンプールから流れてきたクラン川のほとりにある街。川を挟んで南側が旧市街、北側が新市街という感じ。KTM( マレー鉄道 )の駅は旧市街側にありますが、LRT の駅は新市街側に作られました。新旧両市街を散策してみます。

駅を出ると近くにそびえているのが北クラン・王立シティモスク。この周辺が新市街で同じ規格の商業ビルが並んでいますが少し古びた感じ。現在は近郊のショッピングモールの方が栄えているのかな。

このあたりはイスラム教徒がほとんどのマレー系が多いみたい。「中級 FAFIZ 学校」なる建物がありましたが、FAFIZ は「クルアーン(コーラン)を習得した男性」という意味なのでマドラサ(イスラム神学校)かな。


川を渡って旧市街へ。ちなみにLRT駅名の Jambantan Kota は「都市の橋」というような意味です。
Kota は本来は「砦」ですが、そこから転じて都市を意味します。

橋をわたると大きなモスク。4本のミナレット(尖塔)を持つインド人ムスリムモスクです。

モスクの手前にある赤い建物は1890年建設の BONBA ( 消防署 ) です。古都らしい建物ですね。


旧市街の中心通りテンク・クラーナは200mほども続く大きなインド人街になっています。赤や黄色の派手な看板が並び、にぎやかなインド音楽が響き、サリーなどのインド民族衣装が売られ、ここだけはインドの雰囲気。
マレーシア人の7%は南インドから移住してきたタミル人の子孫。英植民地時代に茶・ゴム栽培の農場労働者として移住します。やがて商業の才を発揮して都市部では一大勢力となりマレー系、華人系(中国系)、インド系という3大民族の一角を占めるようになりました。


インドの女性は現在もほぼ100%民族衣装を着用しています。でもマレーシアのインド社会では、女性も民族衣装は参拝やお祭りの時ぐらいしか着ないみたい。インドっぽい服は着ていますけど。


ローカルなインド食堂でお昼ご飯。肉系おかずは高いが、野菜系おかずは安め。自分で好きなおかずを選ぶナシチャンプル系の店でヴェジおかずライスをいただきます。羊ミートボールのフェイクを取ってみたが、大豆製品なのにマトン的な感じで美味しかった。
ちなみにヒンドゥー教徒インド人の半分ぐらいは肉を食べないヴェジタリアン。マレーシアのインド食堂ではおかずがヴェジとノン・ヴェジに分かれています。
※ ナシチャンプルはマレーシア独特の大衆食堂、詳しくはこちら
世界のB級グルメ/06 ナシ・チャンプル in マレーシア に移動します。
※ クランのその他の名所はこちら
大きなインド人街のあるクランの街を歩いてみた に移動します。
その名もクラン新都市駅 ( Bandar Baru Klang )
最後に寄ったのはその名もバンダーバルクラン駅(クラン新都市の意)。商業区画と隣接しており名前からするとクランの最新ショッピング地区では…と思ったら駅前には廃墟ビルが立っていました。なんじゃこれ?

近くにマンション群があるが古くて生活感も無し。これも廃墟ビル? 個別住宅地もあったが古びていて「売り家」のバナーもチラホラ見える。昔は新しかったが廃れた場所なのか?隣接する商業地区も営業中の店はあるが、看板のみ残る廃業店も多い感じです。


どうも名ばかりの「新都市」みたい。郊外の大型ショッピングモールに客は流れてしまったのか。新LRT駅ができて活性化するかな?


ネクタイ姿の華人系ビジネスマンがなぜか犬を連れていたが日本の「柴犬」でした。移住して約4年近くになりますが、柴犬を見るのは3回目(喜)。
古い自販機あり。これらはたいがい日本の中古品だが「おつり・返金」と日本語が残っています。TEBU(さとうきびジュース)を買ってみたが、砂糖水の味しかしない(悲)。



帰りのLRTに乗り込みますが少し混んでいます。時間的にはラッシュ時ではないが、無料期間なので試し乗りの人が多いのです。
次回は州都シャーアラム近辺の駅で降りてみる予定です。

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