2026年6/29 に開通した新LRTであるシャーアラム線は、恒例により7月末まで運賃無料でした。7/14にクアラルンプール側の始発駅バンダーウタマ駅から終着駅ジョハンセティア駅までの37.8Kmを往復。続いて7/17にはクラン地区の気になる駅で降りて周囲の様子を見てみました。 今回の記事は 7/21にセランゴール州の中心部シャーアラムと周辺の駅を探訪した記録です。7月末はイベントが多かったのでこの搭乗記③はちょっと間が空いてしまいました。
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新規開通のLRTシャーアラム線に(無料で)乗ってみた ② クラン編 に移動します。
セクシェン7駅のヒンドゥー教寺院に行きます
シャーアラム線の気になる駅探訪3回目はスランゴール州の中心部シャーアラム周辺の駅です。始発駅バンダーウタマから10ヶ目のセクシェン7駅に向かいます。Seksyen は地名かと思ったら英語のセクション(区画、区分)のマレー語表現でした。

下り列車になります。

2026年8/7現在のグーグルマップを見ると、シャーアラム線のラインは青に変わっていました。イメージカラーが青なのでより正しいが、ちと見にくいな。
料金一覧がありました。赤は現金で一番高い、緑はタッチ&ゴーカードやスマホの機能を使った料金。青はコネクションとありましたが、割引率が高いので学割や高齢者割引みたい。トラタロウもこちらでは高齢者(60歳以上)に分類されると思うが、外国人は適応外なのが残念。
※ マレーシアの高齢者基準は60歳以上で人口の10%ぐらい。日本では65歳以上が3割近くいるのに比べて、まだまだ若い社会ですね。でも高齢化社会の入り口には入っています。



始発駅を出て40分ほどたった頃、前方に高層ビルが集まる区画が見えてきます。 I-CITY と呼ばれる新興開発地でモール、マンション、テーマパークなどがあるのです。そしてその左手に黄土色の塔がいくつも見えます。
この塔の集まりが、今日最初の目的地であるヒンドゥー教寺院。以前バスでクランに行った時に車窓から大きな寺院が見えました。いつか行ってみようと思っていましたが、シャーアラム線の駅から徒歩圏内でしたので行ってみます。
※ 大きなインド人街のあるクランの街を歩いてみた に移動します。



駅から徒歩10分ほどでスリ・マハ・マリアマン寺院 ( Sri Maha Mariamman ) に到着。観光客が一番行くKL市内のヒンドゥー教寺院は、チャイナタウンに隣接するあの寺院だと思いますが、ここも同じ名前。
Sri Maha Mariamman の Sri は古代インドのサンスクリット語で「光り輝く」、Maha は「偉大な、大きな、すごい」を意味します。マリアマンは女神さまのお名前で、海外に住むヒンドゥー教徒の守護神であるためマレーシアのインド人社会では帰依する人が多いですね。
※ 新装公開スリ・マハ・マリアマン寺院に行ってみた に移動します。

南インドのヒンドゥー教寺院の特徴がゴープラム(塔門)と呼ばれるゲート。入口に塔がそびえ立ち、そこには様々な神像が飾られています。南インドから移住したタミル系インド人が多いマレーシアのヒンドゥー教寺院もこの形式が多いのです。ここは4つのゴープラムがそびえるなかなか大きな寺院です。


寺院内にも多くの神像がありました。神様ごとに特徴がありますが美・富・繁栄の女神ラクシュミーは手に蓮の花を持ち、象を従えていることが多く識別しやすい。トラタロウは10柱ほどしか識別できませんが、ヒンドゥー教徒はどれくらいできるのかな?




繁華街を散策します

ここセクシェン7区の繁華街は、LRTが走る通りで南北に分かれ、それぞれ趣(おもむき)のちがう繁華街になっていました。南側は同じ様な規格の住宅ビルが並び、1階が店舗になるというマレーシアでよく見る形式です。
1階部分はアーケードになっており、熱い日差しを避けて移動できます。昔からこのような形式の商店街がありましたが、その進化形という感じ。
グーグルマップの俯瞰画像をみると屋根まで同じ色で統一されていた。



商店街の東端に Ninso がありました。百均のマレーシア版のひとつで、多くの品が2.6リンギッ(約100円)です。KL中心部には支店が無く、少し郊外に展開しているチェーン店。まだ4~5店しか行ったことがないので断言はできませんが、マレー系の居住区に多い感じ。商品はマレー系が好む物が多く、特に8月は独立記念日があるため国旗関連商品が豊富です。 そこには HARI KEBANGSAAN ( 祖国の日=独立記念日 ) と表示がありました。
※ 同じマレーシア人でも華人系・インド系は独立記念日や国旗に対する関心が薄い感じ。


南側もマレー系住民が多い雰囲気でしたが、北側はマレー系しか着ない民族衣装の店が連なります。クアラルンプール中心部のトゥアンク・アブドゥル・ラーマン通り( TAR )にも民族衣装店が多いですが、それに次ぐ規模。


女性用の民族衣装はバジュ・クルン (Baju Kurung)、男性用はバジュ・ムラユ (Baju Melayu)といいます。男性は宗教行事・お祭りぐらいでしか着ませんが、女性は改まった席やお出かけでよく着ています。


フードコートがありました。マレーシアの多数派マレー系はイスラム教徒で豚肉はダメ、これに次ぐ華人系は豚肉大好き。という訳でフードコートもマレー系と華人系(コピティアムと呼ばれる)に分かれています。
※ マレー系はコピティアムに行かないのは当然。でも華人系は食のタブーが無いのでマレー系のフードコートに行っても問題ないはず。でも華人がいるのは見たことがありません。いろいろ対立があるのかな。


民族衣装店街の裏通りにウォールアートが並ぶ一角がありました。マレーシア人はウォールアートが好きで、あちらこちらで見かけます。人気のウォールアーチスト・CLOAKWORK の作品もありました。
※ KLウォールアートの画像を集めてみた①
KLウォールアートの画像を集めてみた ② に移動します。




新しい商業の中心部とおぼしき I-CITY は駅からは少し遠いし、モールしかなさそうなので割愛です。
シャーアラムの中心がダトゥ・ムンテリ駅
二駅ほどKL方面に戻るとセランゴール州の中心部シャーアラム、そのさらにど真ん中がダトゥ・ムンテリ駅(Dato Menteri )周辺です。Dato はマレーシアの称号のひとつなので「ムンテリ閣下」駅なのかと思ったら Menteri は「国務大臣」でした。「宰相閣下」駅になるが何故だ?

シャーアラムの名物が東南アジアでも2番目に大きいというモスク、スルタン・サラフディン・アブドゥル・アジズ・シャー・モスク(通称ブルーモスク)。昔行きましたが、今回は駅周辺散策だけとします。


グーグルマップで下調べをした時に感じましたが、ここは行政の中心かもしれませんが商業の中心ではないのでは? 車社会のマレーシアでは I -CITY などの郊外施設が商業の中心なのかも。駅周辺はマンション建設ラッシュですが商業施設は意外に少ないのです。
UTC セランゴールという施設がありました。Urban Transformation Centre ( 都市変革センター)というやつで区役所・商業施設・飲食店街がミックスしたような所でした。


フードコートがありましたが、ここはマレー系しかいません。飲食店のメニューもマレー料理オンリーですが、ちょっと珍しい料理を発見。 Sambal Petai Udang という「エビとプタイ豆のトウガラシ味噌煮込み」。マレー料理のひとつですが今まで出会ったことが無かった一皿です。


プタイという豆は「マレーシアの珍食材」で市場ではよく目にするが食べるのは初めて。和名でネジレフサマメと呼ばれるそれは巨大な莢で売られていてインパクト大です。英語では Stink Bean (臭い豆)と呼ばれている代物で、独特の香りがあるとか。
実食してみると臭いとは言わないが、なんとも独特な風味でした。今まで味わったことの無い味覚ですが、強いて表現すると「ニンニクを青臭くした感じ?」。食べられなくはない味で何回か食べれば好きになるかもです。


駅周辺で一番大きな商業施設は西側にある PKNS という所かな。でもここはスーパーも無く生鮮食品も無いファッション関係が多い所。しかもそのファッションはマレー系と言うかイスラム教徒専用の衣料という感じ。


三大民族が住むマレーシアですが、宗教・食生活などの関係で居住地を別にする傾向にあります。ここは華人とインド人はほぼいない世界で、マレー系の民族衣装と巡礼用衣装の店が目立ちます。


タブン・ハッジ( Tabung Haji ) というお役所的雰囲気の施設あり。Haji はメッカへの巡礼者ですが、Tabung は調べると「貯金・基金」の意。 どうもメッカ巡礼の資金を積み立てる政府系金融機関で、巡礼旅行の手配その他も担当しているみたい。


メッカへの巡礼はいつでも行ける小巡礼(ウラム)がありますが、重要なのはイスラム暦12月の5日間に限定される大巡礼(ハッジ)。この期間に世界中から100万人ほどのイスラム教徒(ムスリム)がメッカに行きますが、国ごとに行ける人数が決められています。マレーシアへの割り当ては毎年3万人ほどであり、タブン・ハッジに登録していないと行けません。登録しても希望者に対して枠が少ないので数十年待つ必要があるとか。
※ マレーシアの人口は3400万人。そのうちムスリムは65%ほどなので2210万人。ハッジに行ける年齢18歳以上は推定75%ほどなので1657.5万人。ここから3万人しか行けません。数十年待っても行けないかも。
※ 一応初めて行く人が優先されるらしいがそれでも超難関。ハッジに行った者は特別の敬意を払われるというのも納得ですね。
ダマンサラ・イダマン駅周辺は中華街でした
最後の訪問地 Damansara Idaman はグーグルマップを見るとそこそこの広さの商業地区が広がる場所。今回はマレー系の居住地域が多かったが、ここはほとんど華人しかいませんでした。

マレーシア全体だと華人は人口の23%ほど。でも経済を握っているため都市部では比率が高くなり、クアラルンプールだと43%ほどが華人。ほとんど華人しかいない地区も多いのです。




パン屋がありましたがリーズナブルなお値段。買って帰り食べてみたが、モチモチ系で美味しい。チェーン店らしいので近所にないかと調べたがKL(正確にはスランゴール州ですが)の南側にしかありませんでした。


シャーアラム線は無人運転なので車輛先頭部分から前面展望が楽しめます。行きは朝早めなので前面展望部分をGet できますが、帰りは無料期間体験組が多いのでずっと空いていませんでした。でも最後の搭乗で前面展望部分に入れました。


体験乗車で感じたこと
① 駅から出た直後やカーブ部分ですごく徐行する事が多い。初期故障を心配して負荷のかかる所では徐行しているのかな? でもプトラジャヤ線開業の時は徐行運転は無かった気がする。
② 3つほど Shah Alam が入る駅があります。案内アナウンスを聞くと「シャハラム」としか聞えない。間を空けないように Shahalam と綴ったら「シャハラム」と読んでしまいますけど。


開通祝いの無料期間で3回乗車体験ができました。次に無料で乗れるとしたらKL外周部51.6Kmを結ぶ計画のMRT3サークルライン(環状線)かな。2032年完成予定だそうです。

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