東南アジアでグルメな国といえばタイやベトナムで日本にも料理店が沢山あります。あまり知られていませんがマレーシアもなかなかのグルメ大国。マレー系・中国系・インド系の国民が多く、それぞれの民族の美味しい物が食べられる選択肢の多さが自慢。
一時帰国の復路で時間があったので、東京にあるマレーシア料理店マレーカンポンコピティアム日本橋店に行ってみました。予想以上にマレーシアの味が再現されていてビックリ。
マレーカンポンコピティアム日本橋はどこにあるのかな?
グーグルマップで東京のマレーシア料理店を検索するといくつもの店がありました。この中で東京駅から行きやすく、メニューも豊富そうなので選んだのがここ。
カンポンはマレー語で農村ですが、「故郷」というような意味もあります。コピティアムはコーヒー店ですが、軽食も提供する地元民御用達のお食事処。どちらもマレーシアでよく見かける言葉です。
マレーカンポンコピティアムのHP に移動します
一時帰国をしていましたが、マレーシアにもどる便が羽田から出るので夜行バスで東京へ。
早朝に着いてしまいましたが、コピティアムは朝7時から開いているようなので行ってみます。




東京駅から総武線快速で2つめの馬喰町(ばくろちょう)で降ります。
1番出口から出て、右手50mほどの所にアパホテルがあり、それに付属するような形でマレーカンポンコピティアム日本橋店がありました。
ホテル内部からも入れるようで、朝はアパホテルの宿泊客に朝食を提供しているようです。早朝から開店しているのもこの関係なのでしょう。



サロマ橋。トラタロウのお散歩コース。

サロマ橋から見るペトロナス・ツインタワーの夜景がオススメ
サロマ橋の夜景を見に行ってみた に移動します


どんなメニューがあるのかな?
入店してメニューを拝見。朝はアパホテル宿泊客に朝食を提供している関係か和定食もあります。




ロティチャナイ( Roti Canai ) はマレーシア国民食のひとつ。小麦粉のやわらかい生地を薄く伸ばし、折りたたんで焼き上げます。
カレーソースをつけていただきますが、バナナ、卵、オイルサーディンなど具を変えることでバリエーションが豊富なのが特徴。
※ロティチャナイの詳細はこちら
世界のB級グルメ/07 ロティチャナイ in マレーシア に移動します

GRAND MENU と言うのが昼・夜の部のメニューのようです。ナシレマ(マレー定食)やサテ(ピーナッツソースでいただく焼鳥)などマレーシアを代表する料理が並びますが、オタオタ(魚介すり身を葉に包み焼いた物)などちょっとマイナー食品もあってビックリ。

美味しい物を集めた感じ



ドリンクメニューには国民飲料であるテタレ(コンデンスミルク入り紅茶)などマレーシアらしい飲物が並びます。
マイロ飲料があるのは大笑い! ネスレ社の子供向け麦芽飲料ミロがマレーシアでは大人気なのです。マイロは MILO のマレーシア流発音ですね。


マレーシアのお土産はカヤジャム
マレーシアは美味しい物が多いのですが、日本へのお土産物に困ります。豊富にあるフルーツは持ち込み禁止、ドリアンの加工品はOKですが味にクセがありすぎ、紅茶もあるがありきたり。オススメが甘い香りのパンダンリーフが入ったカヤジャム。自宅でカヤトーストも作れます。

注文をしました
飲み物はマレーシア国民飲料のテタレ( TEA TAREK )を注文。TEAは紅茶ですが、TAREKはマレー語で「引く」を意味。手動ドアにはPULLではなくTAREKと書かれていたりします。
コンデンスミルク入りの紅茶を上から数回落下させることで空気を含ませ、口当たりを良くする動作もTAREKと呼ばれるのでテタレなんです。今日は暑いのでテタレのアイス版テアイスにしてもらいます。


最初はカルチャーショックでした

普通は上下30センチぐらいです
マレーシアのテタレはコンデンスミルクをガンガン入れてかなり甘い物。コピティアムでは甘さを抑えを紅茶の味を生かした上品な味に仕上げていました。マレーシアそれとは少し違いますが、日本人むけにはこれでOKです。本場の味は日本で飲むには甘すぎますね。
ちなみにマレーシア人(特にマレー系)はムスリム(イスラム教徒)が多いので酒は飲みませんが甘い物が好きで肥満者急増。成人の19%が糖尿病という恐ろしい数字があります。
マレーシアの国民食をいただきます
メインはナシレマ(Nasi Lemak)をお願いしました。これがメニューにあったのでマレーカンポンコピティアムに来たようなものです。
ナシレマはマレーシアの国民食とも言われ、ナシはご飯、レマは油脂を意味しココナッツミルクを入れて炊いたご飯。これにサンバル(トウガラシ旨味調味料)、卵、キュウリ、小魚・ピーナッツ揚げなど添えていただくのが基本のナシレマ。

ナシレマは朝食としてよく食べられる軽食ですが、おかずを豪華にしたり、クロポッ(またはクルプッ・揚げせんべい)などの副菜を追加することでごちそう版にもなります。
マレーシアのレストランではレンダン(牛・鶏のスパイス煮込み)、アヤムゴレン(唐揚げ)、魚介スパイス煮などがナシレマに追加できます。

※ ナシレマの詳細はこちら
世界のB級グルメ/18 ナシレマ(ナシルマ) in マレーシア に移動します

運ばれてきたナシレマはなかなか完成度が高くビックリでした。
・ビックリ① バナナの葉がひかれていた。マレーシアならスーパーでも売っていますが、日本で出るとインパクト大。味とは直接関係ありませんが、やはり南国情緒がありますよね。
・ビックリ② インディカ米が使われていた。
東南アジアで食べられる米は細長く粘りの少ないインディカ種です。

・ビックリ➂ サンバルが美味しい。
ナシレマの命はトウガラシ旨味調味料であるサンバル。どの店も秘伝のサンバルを作っています。聞けばこの店も独自レシピの自家製サンバルだとか。これだけ売ってほしいくらい美味しかった。
・ビックリ④ チキンレンダン美味しい。
牛肉や鶏肉をスパイス調味料で煮込んだレンダンはマレーシア美味しい物のひとつ。現地で食べるのとそん色ない美味しさでした。

サンバルです
※ ポテトサラダとデザートにヨーグルトが付きますがこれは完全に日本仕様。逆にマレーシアでこの2品が付いたら驚きます。ジャガイモは熱帯に向かないイモなので、マレーシアでも売られてはいますが輸入品。ポテトサラダは見たことがありません。ヨーグルトもありますが、マレーシアは生乳生産量低いのでこれも輸入。ちょっと良いインド料理店で出るくらいです。
個人的に少し物足りなかったのが、ご飯のココナッツミルクが薄めだったこと。でもココナッツミルクはクセがあるので慣れない日本人向けには薄めの方が良いかも。
もう一つは付け合わせに揚げピーナッツが欲しいかな。ご飯を食べる時の良いアクセントになります。揚げるのは面倒なのでトラタロウはフライパンで炒って作っていますが。

別な紹介記事のナシレマ写真にはピーナッツがあったので、たまたま無かったのかな?
東京でマレーシア料理を食べるならココ! に移動します
これだけ本格的なナシレマが日本で食べられるとは感激です。オーナーはイポー出身の華人系マレーシア人ということで納得。メニューにも華人系マレーシア料理がありましたものね。
ただメニューにお酒があることからも分かるようにハラール(イスラム教徒が飲食可)の店ではありません。日本にいるムスリムのマレーシア人には紹介できるかは微妙かな?

※ ハラーム(ムスリムが禁じられている飲食物)をどの程度気にするかは個人差があるようです。
豚肉・酒が入っていなければOKという人もいれば、豚肉・酒を提供する店に入るのもダメという人もいます。

オーナーは4月にオープンした水道橋店に行っているとかで会えませんでしたが、ぜひ日本にマレーシア料理を広めてほしいです。
※ 水道橋店の料理写真にクエ(マレーシアの伝統菓子)があります。クエは米が主原料で和菓子みたいで美味しい。

なんだかナシレマ心に火がつきまして、クアラルンプールに帰ってすぐにナシレマを食べたくなりました。
バナナの葉でおにぎりのように包んである、お持ち帰り・軽食タイプのナシレマ・ブンコスをいただきます。マレーシアの味ですね。
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