東南アジアでグルメな国といえばタイやベトナムで日本にも料理店が沢山あります。あまり知られていませんがマレーシアもなかなかのグルメ大国。マレー系・中国系・インド系の三大民族がいて、それぞれの美味しい物が食べられる選択肢の多さが自慢。
一時帰国の復路で時間がとれたので、東京にあるマレーシア屋台バルちりばりに行ってみました。小さい店ながらメニューの豊富さにビックリです。
「ちりばり」はどこにあるのかな?
五反田にありますが山手線、池上線、浅草線の五反田駅が最寄り駅。駅から徒歩7~8分の好立地。







店内はこんな感じ
お店は小さめですがカウンター、テーブル席、奥のテーブルで20名くらいはいけるのかな。

手書きメニューにはマレーシアの美味しい物が並んでいます。ナシレマ、バクテー、チャークイテオなどはマレーシア料理を知らないと謎の食べ物かな。


マレーシアにはマレー系、華人系(中国系)、インド系の人々が住んでいますが、宗教や文化の関係で多民族の料理はあまり食べない傾向があります。日本人には関係ないのでここは各民族の美味しい物を集めた感じ。

昼・夜共にランクインしている肉骨茶(バクテー)は豚肉を醤油ベースのスープで煮込んだ物ですが、漢方やスパイスが加えられており、複雑なうま味が味わえます。華人コミュニティには肉骨茶店が必ずあるほどの人気料理。読みは福建語の発音です。


マレーシア国旗はジャルール・ゲミラン(栄光のストライプ)と呼ばれます。月と星はイスラム教のシンボルで、14本の紅白ストライプは13の州と首都クアラルンプールを表すとか。
マレーシアは至る所に国旗が飾られる国であり、特に8/31の独立記念日前後は街中旗だらけ。三大民族をなんとかまとめようという意図がありますが、熱狂して使うのはマレー系のみ。華人系やインド系はちょっと冷ややかな反応ですね。
ちなみにトラタロウは目立たせて事故防止になるようにこの国旗を自転車とヘルメットにつけています。マレー系には大変うけます。
※ マレーシアの独立記念日時期の様子はこちら
2025 ムルデカ(独立)シーズンを感じてみた に移動します。


「ちりばり」という店名の由来を聞いてみましたが、マレーシアのトウガラシの名前(Cili Padi)だそうです。小さいが激辛!のトウガラシ。
マレーシア料理は全部辛い訳ではありませんが、トウガラシ(マレー語でCili)は多用され、色々な種類が売られています。
乾燥トウガラシもありますが、生トウガラシもあり。
生はストレートな辛さ、乾燥物はじんわりとくる辛さで料理によって使い分けられています。
生も冷凍保存できるのでトラタロウ家の冷凍庫に常備されています。

メニューを拝見
小さなお店ですが品数の多さにビックリ。これはという品を紹介します。

最初は野菜系メニューですが、タイでいう1、パクチー(コリアンダーの葉)はマレーシアでも Daun Ketumbar という名で売られています。ただ、マレーシアの飲食店でサラダはほとんど見ません。野菜は煮るか炒めるかで6・7、サンバル(トウガラシ味噌)が味の決め手。
大衆食堂ではたくさん並んだオカズから自分の好みの物を選ぶナシチャンプルという形式が主流です。

※ ナシチャンプルについてはこちらの記事もご覧ください。
世界のB級グルメ/06 ナシ・チャンプル in マレーシア に移動します

タイ料理の香りが強いページですが、マレーシアでもタイ料理は大人気。外国料理(ファストフード店を除く)の中で一番多い感じ。
でも屋台を含めるとインドネシア料理の方が多いかも。KLのチョーキット市場周辺は特にインドネシア料理店が多いです。ただマレーシア・インドネシアは民族・文化・宗教・料理など多くの点で兄弟国なので、外国料理という感じはしませんね。
マレーシア人はスープも好きで30、トムヤンクンは完全にマレーシア化しています。

31、海南チキンはあっさりしていて日本人向き。
35、タンドーリチキンはインド料理ですが、マレーシア人口の7%はインド人。タンドーリチキンはインドよりも食べられていてインドよりも美味しい(インドよりも高いけど)。
36、サテーは焼き鳥ですが甘い目のピーナツソースでいただくので日本人には新境地。現地では牛肉版もあります。
38、アヤム(鶏肉)ゴレン(炒める・揚げる)はフライドチキン。マレー語は装飾語が後につきます。
45、ビーフレンダンは米国CNNの「世界美食ランキング」で1位になったこともあるマレーシアの誇り。
マレーシアにも豚肉はありますが華人とキリスト教徒しか食べません。マレー系はほぼムスリムなので絶対食べないし、インド系はヒンドゥー教でヴェジタリアンが多いし、肉を食べるヒンドゥー教徒も豚は食べない。
肉は鶏肉が中心で、牛肉は高級。一番高級なのは羊肉かな。パーティなどでは羊の丸焼きが提供されていると格が上がる感じです。
スーパーで安い牛肉が売られていたりしますが、よく見ると水牛(water buffalo)の肉。赤身が多く大変歯ごたえがあります(笑)。


61、ナシ(ご飯)ゴレン(炒める)でチャーハン。
66、ミーゴレンは中華麺の焼きそば。
67、ビーフン(米粉)は米麺の焼きそば。
68、クイテオ(米製の幅広麺)をチャー(炒める)
63、ナシレマはマレーシアの国民食。ココナッツミルクを入れて炊いたご飯にサンバル、卵、揚げ小魚・ピーナッツ、キュウリなどを合わせた朝食の定番。これにアヤムゴレンやビーフレンダンをつけるとご馳走バージョンに変身。
65、ロティチャナイも朝食の定番。具を加えることで様々なバージョンが生まれます。
※ 世界のB級グルメ/18 ナシレマ(ナシルマ) in マレーシア に移動します。
世界のB級グルメ/07 ロティチャナイ in マレーシア に移動します。

73、パンミー(板麺)はカリーミー、豚肉粉と並ぶ華人系麺料理の定番。
77、ペナンホッケンミー KL在住のトラタロウはこれを見て??? KLの福建麺は中国醤油味の炒め麺なのです。調べたら同じ名前でもペナンではエビ出汁のスープ麺でした。
87、テタレ Teh はお茶、Tarekはマレー語で「引っ張る」です。コンデンスミルク入りの紅茶ですが、高い所から数回お茶をたらして受け止め、泡を作ってこち当たりを良くするのが特徴の国民飲料。
このたらして受け止める動作をTarekと表現しています。ちなみに引いて開けるドアにはTarekと書いてあります。※マレー語では語尾がKで終わるとほとんど発音しません。
88、ミロはなんで?と思われるかもしれませんが、マレーシアではなぜか大人気。発音はマイロになりますが。
87、ハンドレットプラスは炭酸系スポーツ飲料。スポーツイベントでよく配られている。


ランチタイムでは一部の料理がリーズナブルな価格で楽しめます。


ラクサを実食しました
実はマレーシアは麺料理大国で人口の23%を占める華人に伝わる各種麺料理が手軽に食べられます。ただこれらは豚肉を使う物が多いのでマレー系、インド系は食べません。
マレー系には独自のハラール(イスラム教徒飲食可)麵料理があり、その代表がラクサ。クアラルンプールのマレー系居住区にはラクサ店が多いですね。


ちなみに州ごとのご当地ラクサもあり、他のラクサと全然違う物も多いのです。


※ 専門店のサラワクラクサを食べてみた に移動します。
一番広まっているのがカリーラクサかな。漢字だと咖喱叻沙と書きます。


「ちりばり」のメニューをネットで見た時から食べるのはラクサと決めていました。あの複雑なスープが再現できているか興味津々です。


食べてビックリ① スープが美味しい
ラクサの基本は魚介系スープで、ちりばりのそれは濃厚なエビの出汁。これにココナッツミルクの甘味とスパイスの辛さ、ハーブの香りが混ざると複雑なうま味の洪水となります。
日本には無い味なので、初めて食べると驚くかもしれませんがすぐ慣れます。そして「新しい味覚の扉」が開いた喜びに満たされること請け合い。
食べてビックリ② 麺が美味しい
マレーシアのラクサはどこで食べてもスープの水準が高く、そんなにハズレはありません。でも麺はほとんどハズレ。
パンミーやホッケンミーなど特定の麺を使う場合を除き、屋台でも数種類の麺を用意していて選べます。ラクサに使われるのはイエローミー(中華麺)、中ぐらいのクイテオ(米麺)、ビーフン(米粉、細い米麺)。ところがどの麺も「コシ」がありません。イエローミーはコシがありそうですが、屋台では茹でられた物を湯通しして使うので麺はフニャフニャ。

「ちりばり」のラクサも麺が選べますが、中華麺は当然日本の物でコシがあります。個人的な好みですが、ラクサの濃厚なスープを受け止めるにはコシのある中華麺が一番合うと思っていました。濃厚スープとコシのある麺のラクサは、マレーシアで食べるより美味しいかも。
食べてビックリ③ 器がマレーシアしていた
日本の飲食店では持ち帰り用の器は別として、陶器の器を使うのが標準でしょう。「ちりばり」のラクサはプラスチック製の器で出されるので、その安っぽさに違和感を感じる人もいるはず。
でもこの器はマレーシアの屋台や大衆食堂では普通に使われている物で、これに盛られるだけでマレーシアにいる気分になります。

わずか一品でマレーシアを感じさせてくれるお店でした。平日だというのにお客の入りも良く、マレーシア料理が広まっている雰囲気で良いですね。
ご夫婦で経営されていて、ご主人が接客、奥さんが調理担当みたい。100近い飲食物がメニューにありますが、これを奥さんが全部作っているの? 「奥さんすげえな」と思いました。

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